奨学金は早く返すべきか否か、利息とキャッシュフローを考えよう、というはなし。

今年度も上半期どころか8ヶ月が終ろうとしています。

僕はと言うとさすがに6年目ともなると「うわー今年も早いなーなんもしてねー」くらいにしか思わないけど、新入社員のみなさまは色々と大変だったと思う。

全く意味の無い新入社員研修に始まり、意味があるのかないのかわからないが、きっと意味はないんだろうと思われる資料を作ったり、可愛い女の子どころかおっさんしか居ない飲み会にまるで楽しそうに参加しなければならないなど、社会人の洗礼を受けた方も多いと思う。

それに加えて職場で糞な先輩、糞な上司にあたったら毎日が憂鬱で仕方ないだろう。

僕も最初にあたった先輩が、わからない奴の気持ちがわからない、という痛いやつだったので苦労した。

あと朝起きなければならないのはまじで辛い。

つい最近まで、昼まで寝て適当にゼミに行く、という特権階級だった大学生にとって、朝9時にスーツ姿でデスクに座っていなければならないのはその時点でかなりのハードワークである。

ちなみにこれは6年目になったからといって慣れるなんてことはなくて今もまじで辛い。新入社員は覚悟しておくように。

それでも新入社員のみなさんは半年間なんとかかんとかやってきて、徐々に仕事にも慣れてきている人もいると思う。

最初は小躍りし、感動した給料も、「ふ…またか…」と軽く流せるようになってきているはずだ。

そんなちょっと慣れてきた頃が1番危ない。

仕事もちょっと慣れると手を抜き出してそんな時に限っていつもはほとんど目くら判の尊い役員が資料をジロジロ見出してなんか見つかる。全然尊くない。

そして「ふ・・・またか・・・」とここ数ヶ月軽く流してきた給料にも変化が訪れる。

住民税や保険料が2年目から重くのしかかってくるのは覚悟している人も多いと思うが、何気に忘れがちなのが「奨学金」だ。

弊社は、学生時代は奨学金を借りつつ、下宿して地方の大学に通っていた、というちょっとエモイ、じゃなくてイモイ学生だった輩が多いようで、先日糞安い食堂でランチをした5人が5人とも奨学金を借りていた。

その中に1人新入社員が居て、前回の給料から奨学金の返済が始まり、月2万とられるのはマジで苦しい。しかもそれがあと20年くらい続くと思うとマジで萎える、というはなしをした。

奨学金は辛いよ

奨学金はたいてい入社半年後の10月の下旬くらいから引き落としが始まって、だいたい15年~20年くらいをかけて返済していく。

僕も奨学金を借りている性質で、元本240万円、利子込で約280万円を毎月1.4万円ずつ返済している。

先ほどの2万円もそうだが、1.5万円と言えば彼女と美味しいディナーが食べれるし、現在住んでいる家賃に1.5万円プラスで支出できるとなると選択肢がかなり増えるし、1年貯めたら20万円近くになってちょっとええもんが買えたり海外旅行にも行けてしまう。

つまり結構でかいし、それが20年続くと思うとマジで萎える新入社員の気持ちもわかる。というか全く同じ気持ちだ。萎える。

その新入社員は非常に殊勝なことに「絶対に結婚するまでに繰上返済してこの地獄から抜け出して見せます!」と今その地獄に5~6年浸かってる先輩たち(だいたい結婚してる)を前に宣言していたが、実際のところ奨学金を繰上返済するのは経済的に合理的なのだろうか。

かく言う自分はどうかと言うと、奨学金を繰上返済していた派である。「していた」というくらいだから、現在は繰上返済はしていない。

結婚して暮らしがキツクなったからというわけではなく、むしろ現在の経済状況であれば、奨学金の残金が100万円くらいなので、ちょっと持ち株を売却すれば即完済の地獄1抜けとなる。

ではなぜ繰上返済を行わないか。もちろん利息の問題である。

奨学金の利息は激安。

ここまで読んでくださったということは読者の方々も奨学金を借りていると推察されるが、奨学金の金利をしっかり確認したことはあるだろうか。

奨学金は得てして月々の支払いや元本、支払い総額に目が行きがちで、それらは4年分あるいは大学院にも行くと6年分の学費+利息であるためかなり高額になる。実際に僕の友人の東大生は800万円近くの借金だ。

国立大学でも下宿費+学費でこれだけになるのだから理系+私立大+大学院だと1,000万円を超えてきそうだ。奨学金問題が取り沙汰されるのもわかる。

しかしながら利息に目を向けると、これほど優良なローンは類を見ない。

奨学金の金利は固定金利・変動金利が選択できるが直近だと0.5%

これは驚異的に低い金利である。普通にカードローンなんてしようとしたら、年利14%くらい取られてしまう。

国立大学の学費56万円を年利14%で借りると卒業時に314万円程度になっている。そして返済する15年の間にも毎年14%の金利、つまり元本を減らすことが出来なければ44万円強の利息がついてくる。

40万円となると月3.6万円であり、利息だけで本来の奨学金返済額の2月分になってしまう。きつすぎる。

ちなみにウシジマくんから借りるとトゴ(10日で5割)なので…社会人になって、よし返済しよう、となる頃には天文学的な数値になっているはずだ。計算は各自宿題とさせて頂きたい。

このように超優良借金である奨学金になんとかタメを張れるとすれば超低金利時代である昨今の住宅ローンであるが、これは担保となる住宅があるからこそ引っ張ってくることが出来る条件である。それでも奨学金のほうが金利が低い。

どこの大学に入学するかも、まして優良サラリーマンになるのか・派遣社員になるのか・裏風俗に落ちていくのか全く社会的属性がどのようになるか不明な高校生に対して、このような低金利で数百万円を貸し付けてくれる日本学生支援機構は大学受験で一発逆転を狙う貧困学生にとってはまさに救いの神だ。自分も結構そっち寄りだった。

ちなみに住宅ローンで買った”マイホーム”は住宅ローンを完済するまでは自分の持ち物ではなく、所有者はお金を貸してくれている銀行様なので「憧れのマイホーム」ではなく、「仮初のマイホーム」であることをよくよく認識しておく必要がある。

キャッシュフローを考える

奨学金の金利は他に類を見ない超低金利であるということだが、それをわざわざ繰上返済するのかどうか、ということを考えなければならない。

結論としては奨学金の年利以上で運用ないし、金額でそれ以上を稼ぐことができるならば繰上返済しないほうがよい、ということになる。

僕の場合だと元本が240万円で年利が1%弱だから年間2.4万円以上をこの元本金額に対して稼ぐことが出来るならば繰上返済せずに運用したほうがよい、ということになる。(元本は月々の返済により減額されるし、現在の元本は100万円程度だが、ここでは単純化しておく)

それが可能かどうか、ということが問題であり、僕の場合は可能である。

例えば株主優待のただ取りはある程度キャッシュがある場合、月に1~2万円稼ぐことは容易いし、単純に高利回かつ財務が安定している米国株なんかを買えば配当金が税引き後でも4%くらいは見込むことができる。

最近急落しているがBTI(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)なんかは現在配当利回7.7%で好財務なのでこれを50万円分ADRで購入すれば税引き後で年間3万円程度配当が受け取れるため、もうこれでOKなんじゃないか?とも思う。

他にもスモールビジネスをやるのもいい。繰上返済に充てるお金を貯めてちょっといいカメラを買ってネットで写真を売ったり、色んなところに取材旅行に行ってブログを書いて広告収入を得るのもよい。

それらが年に2.4万円のキャッシュフローを生み出すのであれば繰上返済は行わず、事業や金融資産などに投資したほうが経済的には合理的である。

一方で元本に対してこれを下回るキャッシュフローしか生み出すことが出来ないのであれば、せっせと繰上返済して利息分を取り戻すほうが合理的であることがわかる。

ちなみに上述したが自分は繰上返済をしていた派だった。社会人2年目くらいまでは冒頭で登場した新入社員同様、非常に高い志を持ち、せっせと毎月1.4万円のところを2月分、ボーナス時は1年分程度の元本を毎回繰上返済していた。

積極的に株式投資を行うようになり、上記のキャッシュフロー・金利・複利などの考え方を身につけてからは繰上返済は辞めてしまったが、繰上返済自体は決して悪いものではない。

日々のしょうもない飲み会やスマホゲームなどに課金するくらいならば自動的に毎月2ヶ月分くらい奨学金返済に充てたほうがマシである。

それに本気で繰上返済すれば属性にもよるが5年程度あれば400~500万円程度の奨学金は返済出来てしまうだろう。

その後の生活は冒頭で述べたように正に地獄1抜けであり、毎月2万円のフリーキャッシュが生まれる。何より借金がない、ということはさぞ気持ちがいいだろう。

毎月その金でちょっといいディナーを彼女と食べることができる。

なので繰上返済は阿呆だ、なんて言うつもりは毛頭無くて、ただ金利やキャッシュフローの考え方を持っておくほうが何かの判断基準になるよ、ということである。

ちなみに繰上返済どころか月々の返済が難しい、という人は転職して給料をupさせるか、それが難しいということであれば、そもそも奨学金を借りるべきではなかった、ということである。厳しいようだがさっさと自己破産したらいいと思う。

【最後に】奨学金は有難い制度であることを理解しておこう、というはなし。

最後に軽く雑談を。

奨学金問題と言われるくらいに昨今、若者のあいだでは奨学金が問題になっている。

奨学金、とは言っても海外のように給付型ではなく、日本の奨学金はいわゆる学生ローンであり、それを理解しないまま借りてしまい、社会人になっても所得が安定せずに奨学金を返済することが出来ない若者が続出している、というはなしである。

最近特にそう言った話をよく耳にするが、じゃあ海外のように給付型がよいのか、というと海外の奨学金も優秀な一部の生徒が受け取っていることが多い。

その意味では日本にあるかなり小数の給付型奨学金に近いイメージだろう。

これに選ばれる自信があるだろうか。僕は全くない。

ちなみに奥さんは超優秀だったらしく給付型の奨学金を受け取っている。

もちろん日本人で日本の大学に通っていたし、ついでにこれまた給付型奨学金で留学も経験している。

ぜひ子どもには妻の遺伝子を濃く受け継いでもらいたい。

そんな優秀な人しか奨学金をゲットできないとなると、少なくとも僕みたいな超凡人は大学に行くことなど出来ず、定職につけたかどうかすら怪しい。きっと超優秀な妻とも出会えていなかったと思うとゾッとする。(ノロケ

高校生のタイミングで数百万、時には1000万近くの借金を負うのは確かにリスキーだが、それでも僕にとっては奨学金制度は大学へチャレンジさせてくれた非常に有難い制度だった。

先にも述べたが利率も担保の無い高校生では到底引っ張ってくることが出来ない低利率で、返済期間も20年と長く、かなり優良借金と言っていい。

スウェーデンように大学の授業料が無料となっている国もあるが概して社会保険料が馬鹿高いが、今後少子高齢化がさらに加速する日本でこれがやれるのかどうか…。

留学するなら北欧?いまだに留学生でも大学の学費が無料な国。(Tatsumaru Times)

奨学金にせよ、何にせよ我々庶民は現在存在している制度・ルールの中で勝負するしかないので、奨学金が苦しい苦しいと愚痴愚痴言うのではなく、経済的になにが最適解かよくよく考えてコツコツ日々の行動を積み重ねるしかない。

ちなみにランチをした後輩に「月に2万円程度だったらポイントサイトでクレジットカード発行しまくってお小遣い稼ぎしたり、メルカリで不用品売ったり、株主優待のタダ取りなんかで十分に稼げるのでそんなに悲観的になんなよ!」って言って励まそうと思ったけど、話がこじれそうだったのでやめた。

サラリーマンは傷を舐めあうくらいがちょうどいい。

↑上記の本も読んでみました。僕と違って奨学金は悪だ!的な考え方の本です。現実と向き合いたくない方向けかな。

Tchau!!

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